毎日詠 | 短歌手控え

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・足元に散乱したる菊の葉の裏ほの白く疲れを思う

・真ん中はここです、という一休さんのエピソードふと思い出す夜

・最終の電車にゆられて来た人の靴音響きやがて静まる

・海と言い星と言い出しどれほどに見たであろうか見られたであろうか

・まぶしいよ。ヒマラヤスギを越えてゆく雲の高さに君は流れて

・君探るさわってさわって何でショーの箱に込められ恐れ合いたい

・心配を己と仕事に向けているインフルエンザの姉を尻目に

・乖離する雨と雨音。自分には言い訳めいた熱感がある

・雑に破いたチョコレートの包み紙。姉には貰いっぱなしばっかり

・卒業に向けて時間が加速する外側にいて助長している

・一瞬のための仕事だと思う。火にくべる薪かとも思われ

・筋肉痛の背中に不安覚えつつ急に目につくほこりや抜け毛

・イソジンのうがいの後にひりひりと喉の焼けつく予想はしていた

・ありていに言えばかまって欲しかっただけだったのだ。逆剥け毟る。

・「どうしたの」やわらかに問うその声の行き着く先の産毛を想う

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