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・鞄抱きかかえて眠る親しみはA4よりも少し小さい
(NHK短歌4月号掲載 題「鞄」 東直子さん選 佳作)
・制服を脱いでもシャツだ。また脱いで俺になってもこの四畳半
(夜はぷちぷちケータイ短歌 題「制服」 田口綾子さん選 放送外)
・人間の声を桜に与えたら「ああ。」と漏らして君へ散る朝
(NHK短歌 題「桜」 米川千壽子さん選 特選三席)
3月11日から二週間が経ちました。
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りし、ご遺族や生活基盤を奪われた方、不安のなか懸命に明日のために闘っておられる方へ、謹んでお見舞い申し上げます。
僕も阪神淡路大震災に遭いましたので、報道を見るにたびに当時のことはよく思い出される(フジパンのこんな製品を食べていたとか些細なことまで)のですが、それにつけ今回の事態の厳しさをますます感じます。仮設住宅が早く建って、それが早くなくなって、普通の暮らしができる日が一日でも早く来て欲しいと切に願います。
そのために僕ができることといえば募金に応じることぐらいです。少ないですが継続的にしてゆきたいです。
・世の中は常にもがもな渚こぐ海人(あま)の小舟(をぶね)の綱手かなしも
(源実朝)
平穏な日常の希求と人の絆の愛(かな)しさを詠んだ歌。祈りにも思えるので記します。
自身の歌のほうに関しては取るべき態度がまるでわかりません。自分の歌はほとんどがよまい言。けれど詠まなければ空しさに慣れきってやめてしまいそうな気がして、それが怖くて無理やり詠んでいるのが現状です。
自分のありかたを考えさせられます。
「綱手」をたずさえるに足りる自分かとか、その仕方についてとか。
語らない唇のため降る雪を刹那消し去るコンビニの灯は
どこにでも豊島屋のある町に来てはずし始めるコートのボタン
紅梅の真上の鳶の旋回に恐ろしいほど青は遠のく
倒れつつ咲く梅のため職人の血は入れ替わり朝を重ねる
ゆらゆらの坂にどすんとバスがいて八幡宮の鳥居とわかる
婚礼の儀を眺めてるフランスの人の肩越しのぞく新郎
頼りすぎ叛かれるとう二月のお告げに青い鳩がいました
豊島屋にそれでもよってしまうこと。しかたないよね。本店だもの
昼過ぎの電車の席は熱すぎて気化したように改札へゆく
階段を越えてもいまだ迷う背にオコジョみたいに現れられる
チキチキと行く君の横おそらくは猫背の影を引きつれたろう
消えかけのゼブラゾーンを前にして昼ですねえと赤を見守る
「それギアが違うよ」むかし教官が吹いた冷気の伝うストロー
綱なんか砂に埋もれてしまっててしどろもどろも飲み干している
ひたすらの阿弥陀くじなどゆくような会話の耳の間に座る
色彩の間(あわい)のうちのそれぞれにあなたは眠り詩を夢みてる
志高くうつむきがちなひと 時間のことも気づいてくれる
お休みと言われるふしぎ浴びながら振り返るのがこわかったこと
間違えたかもしれないとあせってもそれであっててたどり着く駅
口あけて寝てる隣に腰おろしCHOICEはきっとしまっておこう
乗客の少ない駅に降りるとき小さくなって新登場す
雨の夜の親しい疲労感なども眠れば消えてしまうか 鞄
・ケータイの声を片手に振り向いて偽名同士で手を振っている
・常日頃わけわからないかんじだから相当程度わけわからない
・昼をゆく緩さのままに揺られいてああそうなのか 空はまぶしい
・イーマイーマイーマイーマイーマイーマイーマイーマ(メンボクナイー)
・既視感のあるメンバーは集まって黄レンジャーは俺かと想う
(赤…T(旧S)さん、青…Mさん、緑…Tさん、桃…Rさん)
・(電話して予約した時このお姉さん!)赤と知らずに頼む飲み物
・たくましい腕が差し出す青空に桜は咲いてみんな本気で
・ペン先を迷いの中に生かしつつ考えなしに飲み干してゆく
・チンゲンサイ泳がしながらそれぞれの構えについて考えてみる
・全員が炒飯を食う。カオスとかペルソナだとかやり合いながら
・センセーは今日も案外おとなしく、そして鋭くP音を解く
・この後も歌会に向かう鞄にはなんぼでもなんぼでも詰まってるんだ
・真人間。それは星かも知れないしもう越えかけた青い丘かも
・春風とサンタクロースはやって来た。かごんま詰めた風呂敷提げて
・解散の仕方はいつも初めての肩にとまった小鳥のようで
・それぞれにゆくんだなあと昼を吸う知らないビルの角に光った
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