毎日詠 | 短歌手控え

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・喪失という一幕を付け加え済まそうとする自分よ滅べ

・いつか聞く（聞き出せなくてかまわない。そう決めていてすべて見せたい）

・歌集という言葉がたったその時に歌を集めた、そうだなと思う

・相当なはだかを見せて見ましたと呼び止められる不思議な世界

・「違うよ」といって欲しくて嘆くのだ。私の海のラッコはせこい

・「止まる」ではなくて「休む」と思いたい。メールのなかの生きものたちは

・たっぷりと話したように面映ゆく文字の並びをちらちらと見る

・幽霊のように歩いて人の目に飛び込むことはかなり寂しい

・慌てすぎ。こんな時には花々の咲く重吉の詩を思い出す

・マタカミヲコロシテシマウ。疲れ目の果てにｏｒｚの姿で嘆く

・声として聞いたとしたら実際に会っていたなら　見つめる画面

・ケータイをのせたラッコとして眠る雨のにおいの新月の夜

・何故だかは承知している失敗を埋めるような白い芍薬

・臭いより目つきを残す真夜中に赤黒い手を晒す酔漢

・間に合ってあまりあるほど戸惑いの夜に滲みゆく君のやさしさ

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