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2024/04/26

2013 10/7

手応えを、きっと確かな手応えを欲しがって見る部屋の散らかり


売れすぎは面倒臭いしぼんやりとしても実りはないね蜘蛛の巣


酔いしれて皮膚感覚やまどろみや後ろ姿をおもいだす帰路


二千羽の鴎飛び立つ胸郭の浜のあなたを手放すものか

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2013/10/07 日々の歌 Comment(2)

9月のいくつか  2013 10/1

・反対の沖を臨んだがらがらの席の夜にもあこがれはある


・記憶のない人と歩いてゆくときの胸の張り方すこし激しい


・水を飲むコップ以外に違和感はなくて馴染んでなお溶けてゆく


・帰れないようにもするし帰らないといけないようにするし仕事は



・台風のなかを出かけてみようかと思っただけの夜にしてしまう



2013/10/02 日々の歌 Comment(0)

眼 2013 秋口

動く眼を怖いと思う。動く眼は夜の電車とともに流れる


動かなくなる眼も怖い。ほんの一瞬だけどぴたりとこちらを捕らえ


動けなくなる心臓を持っている。あなたもそうと知れば青い夜

2013/09/17 日々の歌 Comment(0)

ツイッタ短歌拾遺 2013 9/14

・春の夜はたった二枚の紙芝居 君のまぶたはもう落ちている


・「頑張ったご褒美だよ」とおじさんが一万年をくれる夕暮れ


・戦前の写真の犬は祖父よりもとうに居なくなってて八月


・一年に一文字だけをつぶやいてタイムラインに結う相聞歌

2013/09/14 日々の歌 Comment(0)

夏の終わりに 2013 9/1

進入をそう拒むでもない柵を越えれば青い夜景広がる


何をしに来たかと尋ねられたなら「お前の花火に火を付けに来た」



火薬なき手持ち花火を日本語で棒と呼ぶそう 棒を燃やした



雨あがり清しい夜の公園の光る軌跡はうんこの形



なかなかに点かない火だね 危うげに風の速さを手で遮って



なんとなく羊の後をついてゆく羊のように駅へと向かう



踏切の開かないわけを知らされず明滅し続けるウィンカー



恐らくは命のための遠周りこの一本道よ夢で終わるな

2013/09/02 日々の歌 Comment(0)

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