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20170729

透明のパンを取りだし子は食べる。うすむらさきの籠の中から


パクパクは平易に過ぎるオノマトペ。そのパクパクの口を作って


どうぞ、ひとつをくれる。ありがとう、とても美味しい見えないパンだ
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2017/07/29 日々の歌 Comment(0)

20170124

「おおあくびだね」と言ったら本棚の『みんなおおあくび』を引きずりおろす


試みに『まり』は、と言えば根菜を引き抜くように『まり』を取り出す


読み聞かせするだけはする。芸当をさせてるだけにしたくないから


でもやはり、『くだもの』は?と聞く。そうしたらちゃんと取り出す。一緒に拍手。



近ごろはちぎったパンを手で食べる。左を右に持ちかえさせて


手のひらで口を抑え込むように運んだパンは際どく落ちる


落としたという認識はないらしく、あるいはあるか、手を舐めている


パンの耳食べてる私に持っていたパンを食べろとくれようとする。


驚きのままに口を近づけて娘の手からパンをいただく

傍らの妻もすかさず口開ける。大きな口へ手を差し伸べる

2017/01/24 日々の歌 Comment(0)

20161023 動物園へ

「ジャガビーと大阪マエダの乳ボーロ買うのが明日の準備のすべて」


ぬるい湯に長く浸かって考える幼いころの春夏秋冬




プチトマトおむすび山のおにぎりと紫蘇のおにぎりだし巻き玉子


だいたいのことを娘は知らなくて脱ごう脱ごうと靴下掴む


乗る前にみたらし団子を二つ買い電車の中はやや甘辛い


幅細い春日野道を過ぎ去れば動物園の待っている駅


エレベータ使って降りた改札はどうして遠いほうなのだろう


スターでもない僕たちに次々と署名求める人現れる


券売機大人二枚を吐き出せば次のひとまで目を閉じている


紅鶴という呼び方も好ましい犇めくようにフラミンゴ立つ


フラミンゴほらフラミンゴと促せば娘は隣の子供見ている


重い戸のしかも二重のその向こう孔雀や鴨や雀は暮らす


見せようとパンダの前に抱きあげてリュックのベルトねぶられている


鍋のなか昆布の回っているようにアシカの巡るプールに落ち葉


「9ヶ月?大きいですね!」 河馬を待つプールの前に声かけられる


眠るもの、分かりづらいものスルーして坂をのぼればキリンそびえる


リスザルがぴょっぴょっと前を過ぎたあと目で追っている胸に抱かれて


プレーリードッグは窓に手をついてじっとしている秋を感じて


「準備中」とかかれた檻に様々な観葉植物並ぶさみしさ

横たわるカンガルーたち数多居て屋根ある下はだいぶん臭う


ベビーカーの高さにエミュー首下げて睨んでおれば少し強ばる


洋館の前のベンチに腰おろしお昼にすれば蟻が来ている


血眼の一歩手前のような目の妻は見つける蟻をベビーカーに


去り際にペンギンが鳴く。風船の空気が急に漏れたみたいに


顔をこすりはじめたときは眠たさのサインだ。象だけ見て帰ろうか


象はムーンウォークのように後退り。進んでゆける前がないので


唐突なコンゴウインコの声に泣き慰めながら出る動物園


顔出しのパンダとコアラに顔を出す娘と妻を撮っておしまい


アメフトの応援団が唐突に声をだすのを睨んで帰る


ちゃんとさあかけてるからと言ったものの半分かかってないストッパー


覚えとこう。ボリビアリスザル。降りるとき車両とホームの隙間の怖さ


リビングに午後の眠りを謳歌する洗濯物がやや湿るまで


秋という犬のお尻を嗅ぎにきた冬の鼻面ちらりと見える

2016/10/25 日々の歌 Comment(0)

2月の半ば

適当にカレーを作る。冷凍のごはんも尽きてサトウのご飯


コロン食う。シルベーヌ食う。みかん食う。コロンを食べる。シルベーヌ。寝る


苛立ちは春の季語でもあろうかと斜めに布団敷いてそのまま


共用を出来ないことの増えていて旅館でもらった入浴剤溶く


バス停にバスのライトを遠く見る。激しいけれどこれ、春の雨


停車した普通電車を橋として三番線へ行く尼崎


辞職する議員のニュース映像とサラダの間になされる授乳


海のない奈良は三郷町に居て白身魚の骨の鋭さ


(八割方残しておいた大根の煮物はその後出て来なかった)


水色に変われば濡れているサイン。おむつのキャラは笑ったまんま


変な顔してると言えば失礼ねえと二対一を形成される


真ん中の棒の短い川の字の左の曲がる棒として寝る


残念な夫だろうか 真夜中の障子の向こうの世界を知らず


妻は目の大きな人だ。夜起きて短い話するとき思う


子の眠る布団に少し乗り上げて寝てる自分にパンダを思う


茹でられたブロッコリーが笊にあるシンクの脇へお皿を返す


海苔のよう。義母のスーツの袖口や裾の合皮のめくれ激しく


本日は季節外れの暖かさ。御手を広げる風の神さま


賑やかに記念写真を撮りまくる家族の横で貧しい気持ち


古代的カラフル感に塗装した天井のした待つことしばし


声あげず苦しげな顔。帽子とりボタンを開けて子供を扇ぐ


雷さまみたいな太鼓の打ち方に泣くかと思うが泣かずに堪える


しゃらららと鈴の音の降るその間青い畳の青さ見つめる


立ち上がり出口へ向かう。めくれ落ちた合皮のカスを拾いきれずに


ナイロンの袋の端と柱とを画鋲でとめてお札をまつる


奮発を明らかにしたお弁当(俺はお金を払っていない)


まどろみのままに昼寝をしたことを良かったと妻と確認しあう


お風呂から出てきた子供を食卓の上にタオルを広げてわちゃちゃ


電源を切ったテレビを眺めてる安楽椅子が義父の場所ゆえ


持参したお菓子は開かず冷蔵庫。苺も見たが出されず帰る


↑そそくさと義父に挨拶しないまま出てきた俺のくせに思った


子育てのまんがを読んで天王寺。ぶっきらぼうに着く西九条。


手袋も持ってきていてよかったとホームに立って言い訳みたいに


コンビニに店員もなく客もなく夜の翳りもないことを見る

2016/02/17 日々の歌 Comment(0)

2016 1/8

「黄疸は普通に起こることである」「頭も自然に治ってきます」


「悩んでも意味のないことに悩まない」と主張するブログに出会って閉じる


手の指の精密のなか指をおき握られるのを握手と呼ぼう


ボディービルダーのポージングのような前屈みにて子を抱いている


排便にすかさず気づく妻でありやたらすっきりした顔する子


城崎のカニやカニみそ美味かった。おむつのなかは緑のうんこ


「ぎゃん泣き」という言葉あり。熱の子のぎゃん泣きしない部屋の静けさ



桃色の服をはだけば血走った胡麻鯖みたいな発疹がある



地下鉄の回数券はなくなってガラスケースの中の活け花

2016/01/16 日々の歌 Comment(0)

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